スギは構造材として強度に問題がある。そんな間違った常識が15年前には通用していました。
徳島林業クラブ青年部(TSウッドハウスの前身)や徳島の製材業、大工たちは長年の経験から、「そんなことはないはず…」とずっと思い続けていました。しかし、公の機関で明確な計数データとして実証しない限り、それは産地の自画自賛としか見られません。 そこから、私たちの強度実証への挑戦がスタートしたのです。
従来、スギが構造材として不適当という論拠は、3cm角の欠点のない木材を試料とする強度試験による値から欠点等の要素を推測し減点したデータによるものでした。当時 、実大材の実験によるデータは存在しませんでした。 このような中、昭和59年、日本で初めての実大材曲げ強度試験が徳島林業クラブ青年部の熱意に応えて頂いた農林水産省林業試験場(現・国立森林総合研究所)で実現しました。